四角い部屋のblog

未熟なパラレルワーカーが病気になって、休んだり悩んだり試行する

捉え方を変えるって

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「心に残っている一番古い景色はなんですか?」

そう聞かれたらどんな景色を思い浮かべるでしょうか。

 

小学校の運動会?家族旅行?ねこ?

自転車でこけてスローモーションでひっくり返った空と道?

はじめて行った海外の空港?

 

私が答えたのは、思い出したのは、

夕焼けの時間
昔住んでいたメゾネットの社宅
玄関マットの端で体育すわりをする女の子
たぶん4歳くらい
泣いてて 泣きつかれて顔をあげる
—まっすぐな白い光が、乱雑な靴箱の前を過ぎる
ドアののぞき穴から強い西日が差し込んで
舞う埃がキラキラと光の道をつくっていた
その道の先に、小さな虹の輪があった

 

そのあと、おそらく4歳の私がどうしたのかは覚えていないし
その光をどう感じていたのかも覚えていない

ただ、のぞき穴から小さな虹ができる光景だけ
覚えている。
そしてあの瞬間まで私は、小さくなって泣いてた

 

 

最近たくさん時間があったので、
昔のことを思い出すことも多かった。
私の幼少期は、映画になりそうなほど重たいエピソードが色々ある。

小さな頃から、一人で静かに泣くような子供だった。
私が喚くように泣くことは怪我した時くらいだけど、
言葉にできない気持ちが涙になって溢れることはたくさんあった。
教室でも、帰り道でも、布団の中でも。

 

 

今の私のようすを聞いて、
ホルモン値異常や副腎というキーワードから、
ストレス性の何かじゃないか?というご意見は多い。
私もそう思う。

都会から離れておいでよって、、私もそう思う。(笑)

 

けど、ストレスってなんだ?

 

私は、自分のやりたいように生活しているつもりだった

自分の時間を誰かに決められたくないから
なんの摂り得もないけどフリーになった

好きな時間に働いたし、好きな時間に食べた

好きな人とすごしたし

会いたい人には会っていたし、会いたくない人には会わなかった

合わないな、と感じることは辞めていった

自分の将来のためにやりたいと思うことを仕事にしてきた

 

でもその「~したい」って、本当だったかな?

私はなんでこれがしたいって思ってるんだろう。

本当かな?

 

 

「山の方の療養施設にしばらくはいろうかと思って」

と、いう私に
「いいことだと思う。けど、根本は治らないよ」

って、いう人がいました。

 

言われて気が付いたけど、
たぶん私もそう思っていたんだ。

だからすぐにはじめなかったんだと思う。

 

 

私は、子どもの時の感情をながく持ちすぎているらしい。

それはその通りだと、やっぱり私もそう思う。

子どもの権利条約、児童労働の廃止、ストリートチルドレン、虐待、障害者支援、養護施設、子どもの貧困、青少年の自殺

そんな深く暗い問題に向き合わなければと思ったのは
小学生の頃だった。
たまたま、テレビ番組でそういうことを知った。
それから私は、きっとすべての子供が平和な生活ができるようにと、
本当に毎日願っていた。

そしてそのころの私は、とても怒っていた。

なんで無くならないのか、
大人の勝手な言い分で、どうして?って
いつも私は怒りと悲しみを腹の底にためていた。

けれど、たぶん私が救いたかったのは、
テレビに映ったあの子たちじゃない。
私を救いたかった。
私が、救われたかった。

 

あとになって、そうか…と納得したけれど
いわゆる弱者支援などの業界では
よくある構図らしい。

みんな傷ついたから、人の痛みが分かるのだ。
だからもう二度と誰も…と思って頑張るけど
実情は、自分が救われなければ、人は救えない。

 

悲劇のヒロイン(風)の私は、
ただ精いっぱいの生意気で大人に会いに行き続けた。
そしていわゆる就活も途中で放って、
社会貢献ができる場所で働きはじめることになった。

それでも、私にできたことは本当に小さかった。

そのことについても、やっぱり自分が悔しくて抱え込んだ。
きっとあの時の私の精一杯だった。
今思えばやりようはもっとあったと思うけど、
そんなことを誰も責めたい訳じゃないって、
思えるまでどのくらいかかるだろう。

“人の気持ち”がたくさん集まる世界だった
人の気持ちに善や悪を簡単にジャッジできないと
身をもって学んだ。

知れば知るほど、関わる人が増えるほど
社会は多様で複雑で
いくら大きな数字を数えられるようになっても、
0と0.1の判別ができないまますすむことが怖いと思った。

だけどやっぱり、判別なんていらないよって社会もあった。

 

あの小さな虹の輪に、一体いくつの色があるだろう。

その虹をつくるために、
どれほどの偶然が重なっていたのだろう。

 

私が本当につくりたいのは・・・